長生村・清泰寺

境内にある辯才天様

九十九里浜の七福神である「辯才天(べんざいてん)」様が出迎えてくれた。
縁結びの神様でもあるそうだ。
良いご縁にあやかりたい方は是非ここ長生村・清泰寺へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
さて、こちらの住職より数か月前から井戸水を汲み上げる手押しポンプの修理を頼まれていたのですが、長いこと待たせてしまっていた修理に伺った。                                                                                                                                                                                                                                                                  手押しポンプを分解してみると、どうやら弁の劣化が原因だったようだ。

修理後の手押しポンプ

                                                                                                                                    
                                                                            
                                                                                                                                                                                                                                                                                                          
                              

早速、弁を換えるとポンプからはボコボコと水が音をたて勢いよく飛びだしてきた。
今日は京都へ出掛けていて留守であった住職も帰って来て喜んでくれるに違いないだろう。
井戸の蓋も作業所内に乾燥させてあった『榧(かや)』の木で新しく作り替えた。
『榧』の木は水に強く腐りにくく高い耐久性があり将棋盤や碁盤に使用されています。なんと言っても『榧』の持つ独特の芳しい香りが魅力でもあります。

《続・清泰寺本堂工事》
清泰寺は6年程前、私どもが本堂と山門の新築工事をさせて頂いたお寺ですが、建立当時と現在とでは少し表情が変わっております。
それは住職の「親方、加賀美屋の窓を作ってもらえますか」。。。この言葉が始まりでした。
加賀美屋とは数年前放送されていたNHK連ドラ『どんど晴れ』の舞台である旅館・加賀美屋の事で、どうやらその窓は旅館のシーンに出でくるのだと言うのです。
しかしながら時は遅し。。。既に『どんど晴れ』は終了していたのです。
「さて、どうしようか・・・」
女房に「どんど晴れに出でくる金時雲のような窓しってる?」と聞いてみた。
「年末にやった総集編録画してあるから観てみれば~」と思いもよらぬ返事が!
「よーし!でかしたぞ!おっかぁ!」
それから毎晩リモコン片手に一時停止と巻き戻しを駆使し金時雲のような窓を紙に書き写し下書きをし、それを更に拡大しコンパネで原寸大の型を作っていきました。
こうして住職の依頼により『旅館加賀美屋の金時雲のような窓』を再現するに至った訳です。
完成したものが写真の可動式雨戸です。
そこには雨風の強い時にはこの雨戸を閉めてお堂を守るという住職の考えがあったのでした。

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製材所へ

御宿の現場で使用する棚板の材を何にするか。。。。。
当初、設計事務所からの指示はケヤキであったが最終的に「木組さんにお任せします」と言って頂いた。
床材がチーク材である事から色合いを鑑みてウォールナットに決めた。作業所内に乾燥させてあったウォールナットを引っぱり出し製材所へと持ち込んだ。

   

木材には色味が白い部分と赤い部分とがあり、赤みは貴重な部分でもある。乾燥により生じた歪みを取ってもらい、両ハジの白い部分を切り落とし、赤みの綺麗な板に仕上げてもらった。

製材後のウォールナット材

 

そして帰り道、一宮町のメロン農家へお中元用メロンの予約に立ち寄った。
この温室のマスクメロンは一宮町の特産物であり、間もなく最盛期を迎える。

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御宿の現場⑥

しばらくぶりの御宿現場報告となります。
今日、庭ではお施主様が梅の実を収穫されていました。奥様の表情からも竣工を心待ちにされている様子が伝わってきます。

ガラスブロック工事の様子

さて、現場では今日から建物西側にガラスブロックが積まれています。この乳白色のガラスブロックは外壁としての役割も果たし、採光としてもやわらかい光を作り出します。
工事をされている方はガラスブロック工事を専門に手掛ける職人で、旭市から九十九里浜沿いを2時間かけて走り御宿の現場へやって来ます。
職人がこの道一本で食べて行くにもなかなか厳しい世の中ですが、ガラスブロック工事専門の職人とは少々驚きでした。                                                                                                                                                                                                                      

                          

                                                                                                                                                                               来月のお引渡しに向けていよいよ木工事も大詰めとなってきました。                                                                                                                                                                                                                 内壁は霧島壁、外壁はそとん壁で仕上げて行きます。                                                                                                                                                                                                                                                                           

建物内部〔大垂木の広間〕

 

                                                                      

                                                                                                                                                                                                     

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竹アミズロード完成!

現在、取り掛かっています『木組』緑地計画並びに竹アミズの塀工事です。
緑地計画・・・なんてかっこ良すぎました。
20年来お付き合いのあるお客様より敷地の塀工事のご依頼がありました。
私の頭に浮かんだのは。。。
①敷地西側の塀には私の一押し!大多喜町、麻生商事さんの竹アミズを使用。
お客様によると当面は更地のままという事でしたので
②敷地東側の大通りを行く人の目を楽しませる事が〔花や緑で〕何かできないだろうか?という事。
そこでいつも私どもが植栽でお世話になっている造園屋の社長と相談。。。。。
二人で考えた末。。。草の種を蒔いて一面緑地にする事となりました。
そしてお客様も「おもしろいアイデアですね。」と賛同して下さいました。

現在ではご覧の通り、地球にも人にも優しいグリーンいっぱいの敷地となりました。

短草の種を蒔いた敷地

種に関しては造園屋の社長にお任せしました。西洋芝生のバミューダグラス他数種類の短草の種を蒔いたそうです。種を蒔いた後には種が飛ばない様、上からにネットを施してあります。
そして、自然のものにはやはり自然のものを・・・・・。
そぅ、竹アミズの出番です! 

                           施工①鉄筋を溶接し連結させ竹アミズを固定させる骨組みを作ります。

施工①鉄筋の骨組み加工・取付け

                          施工②鉄の骨組みへ竹アミズを取付け、しっかりと固定します。         

施工②骨組みへ竹アミズ取付け

                     そして、完成へ!          

敷地西側・竹アミズロードの完成!

竹の青々さが残る写真左側は昨日完成したものですが、右側はお客様のお宅で数年前に私どもで施工した竹アミズの塀です。正しくここに竹アミズロードが完成しました。
基礎屋の親方が独り渡り初めを行っております。
なんと言っても私にはこの風情がたまりません。
「いい感じですね!歩きたくなる様な道になりましたね。」と散歩のご婦人に声をかけて頂きました。
私の思い描いた通りの完成にとても満足です。

風呂から出ると何だか首のあたりがヒリヒリと・・・溶接工焼けです。
アイスノンで冷やしながら眠りにつきました。

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東屋

リフォームの現場が一区切りついた所で9日ぶりのブログ更新となりました。
地元・長生村でのキッチンリフォーム工事が偶然にもに2現場重なり同時進行で進めておりました。日曜日も現場へ入る事、ようやく2現場共にキッチン取付けが完了した所です。取りあえず水回りとガス台は使用できる手筈となりました。キッチンは特に日常的に使用する場所ですからお施主様の不便さを考えると1日でも早くというのが施工側の思いです。

鷲山寺の仮本堂

さて、今日は昨日に続き茂原市にある法華宗大本山鷲山寺仮本堂の修理です。お堂は築60年経っており、棟木に記された宮大工棟梁と職人たちの仕事を窺い見る事ができます。当時は資金不足で資材を調達するのに大変苦労したと聞くように、古材を再利用した跡が要所要所に残っています。
56坪の材の重みを受け止める土台のヒノキにも腐食がなく、ほとんど当時の姿と変わりないものと思われます。

                                                                                    

13年程前に造った東屋

また境内の傍らには御縁あって私が13年程前に造った東屋が残っています。こちらへ伺うのも何年ぶりでしょうか。「棟梁さん、ここには休む場所がありません。小さくても良いから参拝される方たちが休める場所を作ってください」と御年80歳を過ぎた当時の貫首さんがおっしゃったのを思い出します。                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                      

東屋入り口の曲がった柱は、製材所の持ち山へ入った折、茶室を作ろうと思い自ら切り出してきた思い入れのある木でしたが、茶室を待たずしてこちらの東屋で使う事となりました。
十数年経過していますが、当時のガッチリとした木組みもそのままで自らの仕事を再確認する機会でもありました。

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長生村リフォーム現場①

鴨居取付け作業中

台風の影響で荒れたお天気が続いていますね。晴れ間が恋しくなってきました。
今日はリフォーム工事の現場報告です。
この現場のお施主様は私の同級生の姉さん御夫婦です。昔からの繋がりで知っている方々から仕事を頂けるのにはまた格別な嬉しさがあります。
この工事は8帖のダイニングキッチンと続く居間8帖のリフォームですが、特に奥さんは冬場におけるサッシ廻りの結露が悩みとの事でした。
結露対策としてペアガラスへの交換だけでは不十分であると考えられる為、既存アルミサッシをそのままに内側へとペアガラスの木製建具を取り付ける案を提案させて頂きました。また天井の高さも180㎝→220㎝と40㎝高くし、二間続き16帖を全面開放して使用できるよう間仕切りの建具を全て壁の背へと収まるよう提案させて頂きました。

内部の様子

                         
床板張り・天井下地工事を終え、現在は間仕切り部分の鴨居工事を進めており、大網白里の現場同様、窓枠・鴨居にはタモ材を使用しています。
リフォームは建物の耐震補強の絶好のチャンスでもあります。周囲には構造用合板を使いしっかりと耐震補強を図っています。

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御宿の現場⑤

お施主様の庭に植えられているトベラの花にアオスジアゲハが蜜を吸いにやって来ます。蜂に幾度と追いやられては他の花へ行くものの結局またトベラの花に戻ってきます。よほどこの花の蜜が気に入っているのでしょう。そして新緑深い裏山ではウグイス達が気持ちよさそうにのびやかな声で掛け合いの様な囀りを聞くことが出来ます。
                                                                                              
それでは現場報告です。
震災のため搬入が遅れていた屋根材〔ステンレス〕が先週後半ようやく届き、昨日屋根工事完了となりました。写真は板金職人が『ガッチャ』と呼ばれる道具を使いステンレス屋根材をはさみ合わせ繋ぎ合わせている作業をしている所です。屋根材のステンレスは厚く硬いため、たいへん力の要る作業です。

屋根作業風景

屋根・板金工事完了①

屋根・板金工事完了②

                                                   
                                                                                                                                                                            

                                                                                                                                                                                                                                                               

                                                                                                                                                                                                                                                                       

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                              
                                                                                                                                                                                     

外部はアルミサッシの取付けも完了し、現在は外壁下地のラス板張りの作業を進めています。                                                                                      

外観①

外観②

外観③

                                                                                                  
                                                                
                                                   
                                                              
                                                  
                                                   
                                                           
                                                                                                       
                                                                            
                                                                                                                                       
建物内部は床断熱材工事、コンパネ材〔12mm〕張り工事が完了しています。
そしてあの大垂木には自然塗料のオスモを塗りシックな風合いとなりました。

床断熱材工事

床コンパネ下地材工事完了

内部・天井

                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        

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大網白里の現場⑤

お昼から東金・木材市場へ御宿の現場で使用する資材買付けへと向かった。
市場での話題はやはり木材の話・・・ではなく『ヘビの話』で大いに盛り上がった。
この話題が市場では風物詩ともなっているようだ。
どのような話かというと、原木の穴を棲家としている『ヘビたち』が伐採された原木と一緒に市場へと運ばれて来るというのだ。
市場で働く人達もこれには苦笑い。
穴から出てきた『ヘビ』と遭遇し互いの目が合った瞬間には何とも言い知れぬ気持ちになるのだそうだ。
私は思った・・・目が合ったのではなく『ヘビ』に睨まれているのではなかろうか?・・・と。

その後、先週の土曜日で木工事が完了した大網白里の現場へ回った。
最後の仕上げである風呂場ヒノキの廻り板工事も見事に完成していた。
                                                                                                                               

                                                    

                                             

                                                                                                           

1階から2階へ・・・建物内部を見て回った。
その空間に身を置いてみないとわからない事が沢山あるから面白い。お施主様でもある若手設計士が自邸へ注いだ想いと力強さが十分に伝わってくる。
今週中には内部塗装工事が始まる段取りとなっている。

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運動会

1週間ほど前の事・・・
「お父さん、地区別対抗リレーと紅白リレーの選手だから見に来てね!それと応援団やるからね」と子供。
「ゴメン、お仕事忙しいから行けないよ~」と言ったものの、そういえば先月の授業参観も「見に来てね」と言われてたなぁ・・・。
仕事柄、学校行事への参加もなかなか難しい。1日中運動会を見ていてはやれないがせめて弁当だけでも一緒に・・・というのが私の中の決め事となっている。                                                                                               

                         現場から駆けつけましたが、時計はすでに午後の2時。
競技は午後のプログラムまっ只中、運動会の雰囲気を感じながらのひとり遅い昼飯となりました。
周りを見渡せば私と同世代の親達の顔ぶれも年々減り、親世代のなんとも若いこと!!
その中でも知っている人達は皆「親方~、忙しいけぇ?」と気軽に声をかけてくれるから嬉しい!
その後は子供の出る競技を一つ見てからまた仕事へと向かった。

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若手のホープ戻る!

大網白里の現場に入っていた『木組』若手のホープ石井ちゃんが久しぶりに戻ってきた!
久しぶりに・・・というのは現場直行だった為、作業所へは数か月ぶりの顔出しとなるからである。
朝からなんだか嬉しい・・・「よぉし!今日から石井が来るぞ~」と言いながら布団から起き上がった。
おとなしく決して口数の多い男ではないが、いつも私が石井に感じているのは素直さと優しさと思いやりを持っている男であるという事。
人としては勿論のこと、職人として技術を習得していく上でも素直さ優しさ思いやりの心はとても大切な資質であると私は考えています。
多くの若者が大工見習いとして私の所に来ましたが、その中でも真っ先に音を上げて辞めるのではないかと予想していたのが実はこの石井だったのです。ところがあれから7年が経ちこの4月で8年目に突入しました。今では『木組』若手のホープとして私の頼れる存在です。
しかし親方には気がかりがひとつ・・・それは30半ばとなる石井ちゃんの花嫁探し!
「たまには、おんなん子(女の子)と飲みに行くのか?」と私。
「まぁ、たまには行きますけど・・・」と石井ちゃん。
「そん中にいいの(気に入っている子)はいねぇのか?嫁さん探してこねっきゃおんねぇぞ~」と私。
「あっっ、はい~」と石井ちゃん。
             お茶を飲みながらこんな会話もたまには・・・・・。

石井ちゃんには一昨日から始まった地元のリフォーム現場へ今日から入ってもらった。

そして私は午後2時から御宿の現場での設計事務所との定例打ち合わせに向かった。

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