山を背にしたこの地では湧水の恵みがあり現在でも農業用水として利用しているそうです。
施主さんの屋敷のため池には鯉が放され、季節のスイレンが花を咲かせていました。
近くの『大原幽学記念館・遺跡史跡公園』へ住宅の設計者と2人 ちょっと寄り道です。
こちらの公園内にある「旧林家住宅」
天保15年(1844年)に建築され、築168年もの歴史を刻む住宅。
全体のプロポーション、軒や開口部の高さも絶妙です。
中でも私が目を見張ったのは畳の間の天井。
竿縁は面皮となっており松の巾広板を使っています。
長い時間をかけて風合いを増した黒い松の板。一方、白く残る板目の模様。
その様が正しく「天を舞う雲竜」
当時の棟梁が意図的に施したものか、はたまた時間が生み出した産物なのか憶測は計り知れませんが、
私としてはこの棟梁の美意識の高さを見せつけられている。。。 そう感じていたい。