上棟を迎えました。
大まかな構造はプレカット加工となりますが、差し鴨居及びその兼ね合い箇所は職人の手刻み加工によるものです。
また、探し求めた『杉材の差し鴨居』も構造材として収まりました。
最近では一般的に上棟式も簡素となり五色旗を揚げる機会も少なくなりましたが、この日の上棟式では五色旗を揚げる事となりました。
神様とされる五色の旗を夜露にさらしてはならないと言われており、中央の赤色の旗は大工が、そして他の色(紫⇒鳶・基礎屋、白⇒材木屋等々)工事に係わる下職達が持ち帰るのが習わしとなってきました。
また、昔からこの様な話もあります。
五色旗の神様は女の神様なので大工が持ち帰った赤い旗で腰巻を作ると子宝に恵まれるとも言われており、大工は子宝にあやかりたい女性にこの赤い旗を差し出すという意味で家の玄関先に掲げたのだそうです。翌朝、玄関先に掲げた赤い旗が無くなっていれば「またどこかで元気な子供が生まれてくる」という訳です。
昔の大工は子宝成就・子孫繁栄に一役買っていたのかもしれませんね。
さて、お天気は梅雨が明けたのでさほど心配はいりませんが、今度は屋根を覆うまで厳しい暑さとの闘いとなりそうです。