長生村・信友の現場②

10月7日(日)大安
上棟式
朝から雨が降る中、作業開始です。
お昼前、ようやく雨が上がり作業がしやすくなりました。
かけやの音が力強く辺りに響き亘ります。
空の色も明るくなってきました。
いよいよ、上棟式です。
五色旗の棟上げをいつかいつかと待ちわび、その頃を見計らい袋片手にどこからともなく大勢の人々が集まり賑わいをましていく。餅まきも終盤、地響きを鳴らし土煙が舞い人々が我先と親餅の取り合いとなる事も少なくありませんでした。昔から上棟式といえば必ず餅まきが付きもので、大きな親餅を拾った者が次に家を建てる番だと言われてきました。

苦難の土地探しから始まりこの上棟を迎えるまで、夢の実現家づくりに一生懸命に取り組んでいる若い施主夫婦の姿があり、ようやくここまでこぎ着けた2人にお祝いとして何かしてやりたいという気持ちが形となりこのような上棟式の運びとなりました。

ここ最近では、この様な上棟式を目にする機会がめっきり少なくなりましたね。
世の中の住宅事情からみれば工法による住宅の多様化も一つの要因なのでしょう。
そしてまた、いつからか私ども施工側においても極力施主の負担にならない方向でと考えるのが常となり建前も簡素に行われてきました。

御周知の通り家を建てるとは『一世一代の大仕事であり、人生においても大きな節目』となります。
それにはやはりこの大きな節目を昔から脈々と受け継がれてきた上棟式のあるべき姿で祝ってやることが大工としての心意気ではないだろうかと。
そして、一世一代の大仕事を成す施主には、ぜひ棟に上がり餅をまく気分を味わって欲しいと思うのです。

上棟式は集まってくれた人達に餅や菓子をまく事で喜びを分かち合うという意味合いもあります。
また、施主家族や親族にとっても思い出深いものとなる事は間違いないのです。
簡単に過ぎてしまえばそれまでですが、目先の事にとらわれず長い人生において1回有るか無いかの大イベントです。
今後の人生においてもこの思い出はきっと代え難いものとなってくれるはずです。

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