大根の現場②

木工事も終盤を迎えており、外壁張り及び下駄箱製作を残す所となりました。
現在は左官工事も同時に進行しており、この家の粗方八割程度の壁が珪藻土塗りとなります。
建材を一切使用しておらず、施主の無垢材への妥協なきこだわりが結集した建物となっています。
写真を通しても本物の素材、また無垢材でこしらえた重厚感が伝わるのではないでしょうか。
その数々を紹介します。

先ず、和室。
秋田杉の赤身、洗い出し。天井は格式高い竿縁天井となっています。

竿はこの様に3分6分(さぶろく)面仕上げとなっております。
和室本来の繊細な部分でもあり、風格が増します。
近年ではこの竿縁天井を目にする機会が、だいぶ少なくなりました。

仏壇はケヤキづくり。
2枚の戸板も1枚のケヤキ材から取っていますので木目を生かし、戸板正面に取っ手は付けずにあえてシンプルに。
須弥壇は「木組」オリジナル。
代々のご先祖様を祀る厳かな場所、我々は手を惜しみません。
その一方、細かさゆえ左官職人泣かせかもしれません。(左官は下地塗り)

 

この家の大黒柱、360角(尺2寸)のケヤキの赤身材。
家の仕上がり具合と同じくして大黒柱としての風格も増しているように見えます。

上のダイニングと仏壇の間とは二間合わせて24帖、天井高も2,7mと、正しく大空間を味わえます。
間仕切りには5本引きの障子が入り、間仕切り障子はもちろん壁引き込みに。
押入れ及びクローゼット内は杉板張りに。
このあたりは、いつもの「木組スタイル」と云った所です。

私自らの目で吟味し、良しとして買い付けたこれらの材ですが、その後また施主の厳しい目が光ります。
その他、TV台、キッチンカウンター、玄関下駄箱、家中あらゆる台という台にはヒノキの一枚板が使われています。
こちらの報告はまた改めまして。

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