本堂新築工事Ⅳ

久しぶりの更新となりました。 本堂新築工事 現場報告です。

既に工事は内部造作に入っておりますが、
過日の向拝建て方の様子を順を追って紹介します。

①ケヤキの向拝柱が建ちます。
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②虹梁が組まれます。 012

③向拝柱の其々外側に木鼻が付きます。 026

④お堂と向拝柱とを繋ぐ海老虹梁を取付けます。
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⑤皿斗、大斗、肘木、方斗、巻斗組物を順に組み上げていきます。 047
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⑥蟇股の取付け
龍一匹の彫刻が一般的ですが、
お寺の名に『龍』と付く事、また施主の『龍』への並々ならぬ思いがあるとお見受けし、
今回は龍の親子『子引き龍』を彫っています。
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⑦向拝屋根を支える丸桁(がぎょう)が組まれます。
『子引き龍』に損傷を与えない様、皆の息を一つに合わせ、
この日一番の緊張所です。
044
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⑧丸桁(がぎょう)の上には手挟み(たばさみ)を組みます。
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どの材においても二つと代わりのないものばかり。
作業所へ戻って作り直しと云った訳にはいかないのです。

手間を惜しまず部材の一つ一つを手作業で加工し、
ここまでに要した長い長い時間を考えると要所要所緊張が走りました。

本来の支割から考えていくと、向拝の各々の部材の大きさは2割増での大きさになっています。
そこには私なりの考えがあります。

黒潮流れる壮大な太平洋の傍に構えるこの寺。
太平洋を臨む様、建てられています。
そこで威風堂々とした佇まいを表現できたらと考えました。

また、東南からの雨風が強く吹き付けるこの地において、
建物を出来るだけ長く持たせるには、
材にある程度以上のボリュームをもたせる必要があると考えます。

さて、この日の作業はここまでとなりました。
次回は屋根下地工事からお伝えします。

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