【小さな庇と大きな庇】
「風は欲しいけど、水はいらない」と施主。
この言葉通り、通風を良くし雨水等の水気は出来るだけ遠ざけなければいけない。
湿気は住宅の大敵であり、シロアリ、カビ、木材腐食など湿気を要因とした様々な問題が生じてきます。
健康的な住宅を保つことが住宅の寿命に大きく関わってくるのです。
海が近いこの辺りでは暴風雨ともなると東から北からと容赦ない激しい風雨が打ちつけてきます。
もちろんこの縁の下にもネットの網目を通り抜け、雨粒が大量に入り込む事となります。
この小さな庇は縁の下に入り込む雨水対策。
家の裏手である北側一面約21mも続く小さな小さな庇。
外壁と同様の杉板材でこしらえ等間隔に配されている持ち送りはシンプルながら、ちょっとしたデザイン的役割も課している様に思える。
こちらは大きな庇。屋根です。
軒の出はたっぷり1.8m。
雨から家を守るため、必要のない水気は遠くへ遠くへと、、、
そして、大屋根には足場が架かりました。
屋根材を剥し、新しい屋根材と交換します。
東を海、西に山。
その中間にある見晴らしの良い平坦なこの地に巨大な大屋根のピラミッドを描く構想です。
梅雨時期が迫る中、お天道様にも協力をしてもらって晴れ間の続く中で仕上げたいものです。